沿革

創業は大正5年

物流とともに、時代の流れに沿って成長

時代の移り変わりと住まい環境の大変動など厳しい時代をくぐり抜けて、私たちは100年を迎えました。創業は1916年（大正5年）４月。現在の後藤駅前の、鳥取県米子町を最初の地に選びました。主な業務は、丸太原木の販売です。当時山陰は京阪神との間に鉄道が開通し、物流が盛んになり始めた頃。駅が近いので、物流で活路を開くにはベストな立地でした。

これを機に、関西方面へ銘木と言われる隠岐の黒松を販売することを業務とし、島で伐採された黒松を航路で境港まで回漕。境線の後藤駅前倉庫から主に大阪へ送り出していました。大正時代の大阪は様々な産業が興隆し、人口は大正14年で211万人と増加。米子も「山陰の大阪」と言われるほど大阪を手本として事業の基盤を形成していき、人口増加に伴い住宅関係、建材業の仕事も増加しました。

戦争と日本経済

昭和13年、国家総動員法が制定され、人的、物的資源は全て国によって統制、運用され、自由な取引は不可能となりました。つまり、戦争が終わるまで事業を休止せざるを得ない状況です。やがて終戦を迎え、焼け野原となってしまった日本。そして昭和21年4月、国家総動員法は廃止され、日本中で事業再開できるようになりました。そこで私たちは、昭和22年「合資会社小西商店」として事業を再開。戦後の物資が不足している混乱の時代の中で、一つのことに拘らず視野を広げていくことを選択しました。それまでの木材販売から物品販売全般へ事業内容を拡大し、企業存続を図ったのです。そして高度成長期の波に乗り、業績も順調に伸ばしていくことができました。

さらに次の戦略として「山陰から打って出る」ことを計画しました。米子で1店舗での事業拡大には限界を感じたため、山陽方面への進出を検討。山口に絞り、そこで基盤を固め、そのまま反時計回りに東へ進出することを決め、社名も「小西材木店」から「コニシ」へと変更しました。木質建材にとどまらない、多様な建材の取り扱いが増えたこと、住宅設備材料など、住宅全般に関わる資材、部材の扱いが増加したこと、また、仕入れ先も多様化してきたことにより、変化を求められていると感じたからです。

それが現在の「株式会社コニシ」の基となり、今日に至ります。

国の政策により、住宅建築は、戦後の住宅難により量を求める時代が長く続き、平成18年からは豊かな住生活の実現をめざして質を求める時代へと変化して来ました。この様に時代の流れとともに住まいづくりが変化する中で、住宅を求める方の住まいに対する価値観やライフスタイルは多様化しています。国の政策を基に、当社はメーカーとユーザーをつなぐターミナルとして外装材・屋根材・断熱材・内装建材・設備器機等の多種多様な商材を扱い、その中からバランスの取れた提案をして、お施主様のあらゆる要望に対応する総合案内役としても理想の家づくりのお手伝いができるコンシェルジュの役割を充実させていきます。

そしてこの先も「創業時より続く結束力」と「時代に沿った柔軟な対応」で成長し続けます。

コニシ100年史より抜粋・編集